派遣会社で働く時には二重派遣に気をつけてください。派遣社員は基本的に立場が弱いため、派遣会社の社員の言いなりになってしまうことが多いです。その結果、自分が違法な働き方をしているにも関わらずそれに気がつかないケースがあります。
二重派遣とは一体何なのか、どのような罰則があるかについて説明します。
派遣会社は二重派遣をすることを法律によって禁止されています。二重派遣とは、派遣先の企業が募集した派遣社員をさらに別の企業に派遣することです。つまり、2つ以上の会社が間に入ってしまうことをいいます。
これの何がいけないかというと、派遣先企業にとって派遣社員は自己が雇用している労働者ではない点です。人材派遣は法律で厳しく条件が定められていて、自己の雇用する労働者でないと派遣してはいけないのです。
それでは、二重派遣をすることによって、派遣社員に何らかのデメリットがあるのでしょうか。まず、間に複数の会社が入ってしまうことによって雇用関係が不明確になってしまいます。誰が責任を取るのかも分からなくなってしまいます。
このような不安定な立場で仕事をするのは派遣社員にとっては大きな不利益となるのです。労働環境が悪くなったり、不当に残業をさせられる可能性があります。このような不当な扱いに文句を言おうと思っても、誰に伝えればいいのかが分からなくなります。
もし派遣会社や企業が二重派遣を行ってしまうと、厳しい罰則があります。罰則は二重派遣と知った上で派遣を承知した会社と、その派遣社員を受け入れた会社に科せられます。注意点としては、二重派遣という事実を知らなかった会社は罰則が適用されません。
1年以下の懲役または20万円以下の罰金が刑事罰として定められています。もし自分が二重派遣されているとわかった場合はすぐに派遣元に問合せをしましょう。きちんとした回答が得られなかった場合は、労働局や労働者支援事務所などに相談をしましょう。適切な対処をしてくれます。
二重派遣を防ぐためには、評判の良い派遣会社に登録をすることが大切です。そして、自分と会社との雇用関係を明確にしておきましょう。疑問点を質問した時にお茶を濁される場合は、怪しいと考えましょう。少しでも不思議な点がある場合は、派遣社員として仕事をしない方が良いです。